先日、獣医師会主催の学術講習会で
「犬・猫のロコモティブシンドローム(運動器症候群)」
に関連するような整形外科疾患の話を聞きました。
動物も人間同様に高齢化が進み、老齢性の運動器障害が出てくることが多くなり、それに対して的確な予防や治療をしていかなければならないというような内容でした。
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は「内臓肥満による内科疾患であるメタボリックシンドローム(メタボ)」の運動器版みたいな概念ということらしい。
高齢化にともなって運動機能低下をきたす運動器疾患が生じた病態で、このような状況にならないように健康寿命に気をつかうのがロコモ対策。
人間の方で徐々に浸透されつつあるこの概念を動物にも当てはめて考えていくべきだということで、
そのために動物病院でロコモの早期診断や治療(対策)を考えていかなければならない。
お散歩大好きなワンちゃんはもちろん、ちょっとぽっちゃりな猫ちゃん達もロコモのせいで動きが悪くなるのかもしれない。
歳をとったからあまり動かなくなったと思っている動物の中の一部は、少なくとも何らかの運動器疾患が関わっている可能性があり、的確な診断や治療によって症状が改善してその痛みや苦しみを軽減できるかもしれない。
当院では、様々な痛み止めはもちろん、アンチノールやコセクインDSなどのサプリメントも積極的に処方しており、病態によってはレーザー治療などを試みることもあります。
人間同様に動物にも健康寿命というような考えが浸透していけるよう考えていきたい。。。